起業する前に、事業計画を練ろう!

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皆さんこんにちは。鹿児島の税理士の引地です。

今回は、企業を予定されている方に、まずは事業計画を練ろう!という記事を書いていこうと思います。

こちらのサイトを表示されたということですから、起業を考えられているということですかね。起業って自由そうで、かつ、かっこいいですよね。

ですが、実際のところ、起業する前に事業計画を練られている方は少数です。このビジネスモデルはどこに優位性があって、採算がきちんと確保できるのか、ちゃんと把握してから起業を始めることによって、起業の成功率が上がります。

今回はそういったお話を書いていきますので、起業を検討されている方は今回の記事を参考にされてくださいね!

このビジネスモデルのどこに優位性があるか?

他社と同様のサービスを行っていたとしても、パイを食い合うだけなので、差別化し、ビジネスモデルに優位性があることが必要です。

ビジネスモデルを分解すると、下記の構造に分かれます。

  1. 企画・開発
  2. 資材調達
  3. 製造
  4. マーケティング
  5. 物流・販売

ビジネスモデルを考えるうえで、どの時点で優位性があるのかを把握するようにしましょう。

例えば、「1」だったら、表紙をインパクトにすることで、中身は何も変わらないけど差別化を測ったり、「2」だったら、仕入れの商品を普通なら〇〇産のところを〇〇産を使うことで、商品の質が違っっていたり、「3」だったら普通の工法ではなく特殊な工法で製造していたり、「4」だったら、このサービスを受けることで、〇㎏痩せた!とかサービスの中身は変えていないが、広告の仕方を買えたり、「5」だったら、大量に仕入することができるため、他の店よりも安く商品を提供出来たり、若しくは、ホテルの自販機で買うビールのように、コンビニに行く手間が省ける分ちょっと高めの値段設定をしたり・・・

このように、ビジネスプランの差別化をどこにポイントを置くかによって優位性が出てきますので、起業前にプランを練るようにしましょう。安ければそれが差別化になって売上が上がるという簡単な構図以外にも、差別化を図れるポイントは上記のようにいろいろありますので、まずはビジネスプランで勝てるようにしましょう!

このとき、周りの人にビジネスプランを聞いてみて感想を貰うようにしましょう。お客様の視点でいいサービスなのであれば、そのほかのお客様にとっても良いサービスである可能性が高いのですから。

収支計画を考える

起業前に綿密な収支計画を立てられることをお勧めします。一度動き出したら後には戻れないですからね。

皆さんは当たり前ながら、ビジネスをするわけなので、利益を上げることが大前提です。

そこを踏まえて、利益というのは、

売上-原価-経費=利益 で表わされます。

ですが、収支計画を考えるうえでは、管理会計(自社の経営に役立つための会計の仕方)の限界利益の考え方を使った方が、計画が立てやすいです。

この限界利益の考え方を使うことによって、いくら売り上げが上がれば、固定費を回収できるのかが分かるようになります。

まず、限界利益とは、「売上-変動費」で表わされます。

変動費とは、売上が増加すれば増えるし、売上は減れば減少するような売上に伴って増減する支出をいいます。パンを売って売上があがったら、小麦粉代という変動費が増える、っていうイメージです。

ちなみに、粗利益との違いは、粗利益は「売上-売上原価」で示されますが、売上原価は、その中に人件費などの固定費も含まれており、その点で粗利益とは定義が異なります。

で、「限界利益÷売上高」で求めたものを限界利益率といいます。例えば、100円のものを売って変動費が40円だったとしたら、100-40=60円が限界利益なので、60÷100=60%が限界利益率なります。

で、固定費とは、家賃だったり、生活費だったり、借入金の返済だったり、車のローンだったり、毎月売り上げにかかわらずに発生するものをいいます(経費にかかわらず支出するものも含めるのがポイントです)。今回の場合、家賃10万、生活費30万、借入金返済5万で合計の固定費が45万円だったとしましょう。

そうなると、固定費45万円を回収するのに、限界利益率60%の商品を売るので、45万円÷60%=75万円。つまり45万円の固定費を補うためには売上は75万円ないといけないという計算が出来ます。この計算の仕方を損益分岐点分析といいます。

75万円以上売れば、生活費を支払っても手元に残るお金は増えていきますが、75万円を下回ると、手元のお金がどんどん減っていきます。ですので、この75万円という目標が、生活費30万円をいじするための最低ラインとも言えます。

この損益分岐点が高すぎるようだったら、

  • 客単価を上げる
  • 変動費を下げる
  • 固定費を下げる

しかありません。

事業を始める前に、限界利益率をざっと計算してみて、損益分岐点が高すぎるようだったら、「客単価を上げる・変動費を下げる・固定費を下げる」ことを検討してくださいね

あと、もう一点おさえておくべき点があります。

売上高はどうやって算出するのかというと、「客単価×販売数量」ですよね。

ですので、先ほどの例を使うと75万円の売上を上げるためには、単価〇〇円のものを、〇〇個売らないといけない、ということになります。そうなった場合、その販売個数というものが現実的な数値になっているのかは確認しないといけません。

別に、販売個数じゃなくても販売時間でも構いません。

そもそもの計画段階で、その売り上げ目標が、設備・時間を勘案して無理があるようだったら、計画を練り直しましょう。損益分岐点が高過ぎることが問題かもしれません。

まとめ

いろいろと書いていきましたが、起業する前に考えるべきことは三点です。

  1. このビジネスモデルの優位性は、どの時点で差別化を図ることにより起因しているのか?
  2. 損益分岐点はいくらに設定するか?
  3. その売り上げ目標は、設備・時間を勘案して現実的か?
引地税理士
引地税理士

起業前に、事業計画は練るようにしておきましょう。

勢いで始めてしまったらとんでもないことになりますよ・・・

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